活動の報告

30年度のからだづくり塾活動終了報告

2019/04/22

現代っ子のからだの異変或いは体力低下が、その後の健康問題とつながることから、これまでも沢山の問題提起や課題・報告などが出されてきましたが、一向に変化が少ない状況が続いているのは海外でも同じのようです。日本には日本独特の課題もあるのですが、何よりも日々の子ども達の生活管理をしながらからだづくりをしていかなければならないと考えます。

日々の実践を通して感ずるのは、やみくもに子どもに運動をさせても、必ずしも効果に繋がらないのではないかと考えさせられます。研究者の著書も大いに役立つのですが、何よりも子ども達の反応が大事だと考えます。子どもへの動機づけの重要さは昔も今も変わらないのですが、動機づけの一つに「用器具」が大事なのは幼児も小学生も同じです。しかし、ただ目新しいよう器具を持参しても最初は跳びつくのですが、指導者側が求める効果が出ないだけではなくすぐに飽きてやめてしまいますので、また指導陣は悩みます。

これまでも「これは子どもが喜ぶだろう」と用意した値段の高い器具はほとんど使いません。赤ちゃんにも言えることですが、高価な赤ちゃん用の色々な遊具よりも、紙袋やチラシ、ビニール袋、おしゃもじ、鍋の蓋、新聞紙などに興味を持ち、よだれを垂らしながら遊ぶ姿に似て、小学生も同様にあまり高価なものよりも100円ショップにあるような遊具を喜びます。何よりも仲間と共に遊ぶことが大好きなのです。昔用意した高い器具よりも最近用意している安い用具の方を喜んで使います。

仲間と遊べない、あまり人とつるまない子どものために何を用意したらよいかといろいろ工夫をしましたが、用具よりも、挑戦しやすい課題提供と共に与える用具が大事であることが分かりました。今は縄跳びに毎回挑戦し、他の子がやっているとそこに集まり、「先生見ていて―!見てるかーい!」とばかり指導者の注目と助言を期待しながら何度も何度も跳びます。自分で求めてやる事には何度も繰り返し挑戦するのです。最近は少し暖かなので見る見るうちに汗まみれです。帰りに風邪をひかないかと心配しますが、冬でも活動中には半そでの子もいます。子どもは風の子だと改めて教えてくれます。

6年生が出ていくとまた新たな6年生が成長した姿を見せてくれます。そんな繰り返しでどんどん年数が経ち、指導者として加齢に伴い子どもを見る目が変化していく自分に気が付きます。のんびり子どもの動きを観察するようになり、そんな余裕に敏感な子ども達は反応し、気が付くと周りに子どもが集まり、私の動きを見てとばかりフラフープを回したり、縄跳びでいろいろな技を見せてくれいます。今の子ども達は教えられるよりも、自分たちで考えたいのではないかと準備運動に変化を持たせたところいつまでも走り回っています。それを見ながら、次は何をどのように提供、提案、提示したらよいかと頭を悩ませます。30年度もこうして終わろうとしています。

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