活動の報告

各塾活動について

2019/05/26

各校開催のからだづくり塾、円山競技場での活動では、例年よりも雨天が少なく今のところ順調に進んでおります。参加者は例年よりも少ないのですが、継続者の元気ぶりは相当なもので、現代っ子の体力低下やからだが変化していると言われる様子が見られません。元気そのものです。

しかし長年子どものからだを見続けてきている私達としては、細かなからだの異変が大変気になるのですが、それは活発に動いている中でみつけるものです。うわべは大変元気に見えるのですが、生活習慣が変化したことから生まれている姿が、将来大きな変化として出てくるのではないかと気になります。

例えば、しゃがめない子どもが多くなっている一方で、筋肉が弱いために体が柔らかくてペタンとしゃがめる子も多いのです。しゃがめないよりもしゃがめる方が、膝が深く曲がるので関節の可動範囲が大きくなり何かと有利かもしれません。然し筋肉が少ないならば、免疫力に欠け、弱いからだになり、風邪などにかかりやすくなります。

一方で、しゃがめない子は、膝が深く曲げられない(和式トイレが使えない)お腹をえぐることができないので腹筋背筋をうまく使えないことに繋がります。裸足で運動する場面で分かったことですが、靴下を脱ぎたがらない子は足指が使えない、指が開かない子が多いようです。特に小指側が浮いている子は踏ん張りがきかないだけではなく、足首が固くてしゃがめません。

高齢者はしゃがめなくなり、膝が固まり、正座ができなくなると和式のトイレが使えなくなり、歩く速さが遅くなり、踏ん張りがきかなくなります。立ち居振る舞いがうまくいかなくなり、行動範囲が少なくなるだけではなく、関節の曲げ伸ばし、回旋ががうまく機能しないので柔軟性もなくなり、からだが固くなります。血流も悪くなるので疲労回復だけではなく、からだが常に重く感じます。すっきりしません。からだを動かしている時のみ快適、元気となります。関節が固い、或いはからだ全体が固く柔軟性に欠ける子どものからだがそのような高齢者と同じような姿に見えてなりません。

その為に行わなければならないのは、高齢者はこまめに良く動くことです。昔の高齢者は家にいても忙しかったので、こまめに動いて元気でした。今の子どもと比較しみても、腰が軽くて動きっぱなしの子どもほど元気です。それは3歳頃からすでに見えています。小学生の間は、動くことが大好き人間になってほしい、遊ぶのが何より大好きな子は既に行動的で元気なのですから。積極的に物事に立ち向かい、何事にも挑戦的な子どもを育てたいものです。

昨日の円山競技場でのことですが、サーキットトレーニングで、継続者の真似をして新しく参加する子も見よう見まねでどんどん行わせ、しばらく黙って見ていました。何度でも走り続けていましたが、途中で止めて、運動のやり方を説明し、なぜそのようにしなければならないかも説明し、継続者に見本にやってもらいました。新しく参加した子たちは「そうか―そうやってやるんだー」と真剣に見ていましたが、次回にはそのようにやろうねといって次に進もうとしたら、何人もの子が「もう一回やりたい、やってみたい」といいました。それからまた何度も繰り返してやるのです。現代っ子は問題意識ができれば、やり方が分かれば自ら積極的にやるという挑戦力、追及力があります。つまり学習能力が高いのです。

指導者は、課題を見つけさせ、自ら行動するように動機づけをしっかり与えなければなりません。そうでなければただ繰り返し行う苦しい運動になってしまいます。いつもこうして子ども達から色々教えられるのです。こちらも繰り返し挑戦する子どもたちなりの意欲を感じて嬉しくなりました。多くの子ども達に経験して欲しい場面です。

 

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